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過去に開催されたセミナー

過去に開催されたセミナー【最新医療技術セミナー「スキルアップ」】
セミナー終了報告
 過去に開催されたセミナーをご紹介します。ご参加の皆様ありがとうございました。
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”めまいのリハビリテーション(平衡訓練)”を体得する2
−明日からめまい治療の手札が増える−
【セミナー概要】
「めまいのリハビリテーションを体得する」というセミナーに興味をもっていただき、誠にありがとうございます。それは、日常診療で、なかなか治らないめまい患者に打つ手がなく、困った経験をされているからだと推察します。めまいの診断技術は進歩し、より適切な病名が付けられるようになりました。一方、治療の選択肢は旧態依然として狭く、古い薬を使わざるを得ません。「せっかくめまい専門医に紹介したのに、自分が出す薬と変わらないじゃないか」と思われても仕方ない面があります。患者の自覚的めまい感は薬剤で軽快できる場合もあります。しかし、三半規管を中心とする内耳機能左右差は改善できません。良性発作性頭位めまい症(BPPV)によるめまいや、高齢者の慢性ふらつきといったものは、薬剤では解決できない代表でしょう。
 そこで私は、めまい治療の新たな手札として「めまいのリハビリテーション(平衡訓練)」を多くの医師に知ってもらいたいのです。もしかすると、「リハビリ」の字面を見て、少し気持ちが萎えた先生がいらっしゃるかもしれません。「リハビリなんて医師の仕事じゃない」と思う気持ちは、ごく当たり前だと思います。「眼の前の患者を治す手段がない」というジレンマほど医師を苦しめるものはないでしょう? めまいのリハビリをさらっとでも知っておくことが、手詰まりに陥った治療を変える手札になります。めまいを診ないで人生を終えられる実地医家はいません。一度は触れておいて損はなし。「めまいリハビリを知っていること」が、診療の手詰まりを解消する手札の一つになります。
 皆さま、奮ってご参加下さい。


3月5日夕刻、ニュース番組の『Every』で、みなと赤十字病院の新井基洋先生の『めまい治療とリハビリテーション』が取り上げられ、大きな反響を呼んでおります。以下、ご紹介します。

 先生方、こんにちは!「めまいのリハビリテーションを知りたい」というセミナーに興味をもっていただき、誠にありがとうございます。それは、日常診療で、なかなか治らないめまい患者に打つ手がなく、困った経験をされているからだと推察します。
 めまいの診断技術は進歩し、より適切な病名が付けられるようになりました。一方、治療の選択肢は旧態依然として狭く、古い薬を使わざるを得ません。「せっかくめまい専門医に紹介したのに、自分が出す薬と変わらないじゃないか」と思われても仕方ない面があります。
 患者の自覚的めまい感は薬剤で軽快できる場合もあります。しかし、三半規管を中心とする内耳機能左右差は改善できません。良性発作性頭位めまい症(BPPV)によるめまいや、高齢者の慢性ふらつきといったものは、薬剤では解決できない代表でしょう。
 そこで私は、めまい治療の新たな手札として「めまいのリハビリテーション(平衡訓練)」を多くの医師に知ってもらいたいのです。もしかすると、「リハビリ」の字面を見て、少し気持ちが萎えた先生がいらっしゃるかもしれません。「リハビリなんて医師の仕事じゃない」と思う気持ちは、ごく当たり前だと思います。
 しかし、BPPVの頭位治療(エプリー法)の効果は先生方もご存じでしょう!エプレ法ほど劇的には効きませんが、それに準ずるくらいの効き目はあります。もちろんエビデンスも出ています:めまいリハビリテーションのメタ解析が施行され、有効と判定された論文は27編で、その効果はBPPVの頭位治療には及ばないが、概ね有効で、各施設で独自のリハビリが行われているが、いずれの方法でも有用であるとの結論です。
Hillier SL et al: Vestibular rehabilitation for unilateral peripheral vestibular dysfunction.The Cochrane Library 2011: issue 2. http://www.thecochranelibrary.com
 いい治療なのに、なぜ広まらないか。一つは「リハビリ」という名前で損をしているから。保険点数が付かないことも大きな原因です。……でも先生がた、「眼の前の患者を治す手段がない」というジレンマほど医師を苦しめるものはないでしょう? めまいリハビリをさらっとでも知っておくことが、手詰まりに陥った治療を変える手札になります。
 めまいを診ないで人生を終えられる実地医家はいません。一度は触れておいて損はなし。あまり固く考えず、ぜひともお付き合いください。
 めまいリハビリの原理は、フィギュアスケート選手の回転後に転倒しない事と同じ仕組み。
 それでは入門編として、まずは「めまいリハビリでなぜバランスの左右差が改善するのか」を解説します。

 先生方は、フィギュアスケートを始めて見た時のことを覚えていますか?「なぜ、あんなに回転した後に倒れないんだ」と不思議に思ったはずです。選手は1分間に90回転、1秒に1.5回転もしているそうです。そんなに回転しても目を回さずにピタッと止まってポーズをとって笑う。まさに練習の賜物ですね!
 実は、身体が回転する練習を始めた直後は、回転後にすぐに倒れてしまいます。選手が止まってすぐにポーズが取れる理由は、身体だけではなく小脳も鍛えているからです。
 前回、「めまい診療のピットフォール」では小脳の半球症状と虫部障害を取り上げましたが、小脳にはもう1カ所大事なところがあります。バランスを司る「小脳片葉」です。
 ところで、フィギュアスケート選手はどちらに回るかご存知ですか? 欧州の男性選手の一部を除き、大抵の選手は左回りに回転しています。一説によると、地球の自転方向に合わせて回転しているそうです。
 選手が左に回転している時、左右の眼では左向きの眼振(急速相)が出ます。止まる時には、右向きの急速相(回転後眼振)が出ます。反対方向に動く眼振が出ることで、回転を打ち消すことができます。これは生理的な反応。要は「慣性の法則」です。
 ずっと回転の練習をしていると、この回転後眼振の持続時間が短くなり、眼振の緩徐相速度の減少が早くなってきます。つまり、車に例えると急ブレーキをかけて速く止まれるようになる、そして自覚的回転感が早く打ち消せるようになるのです。この仕組みを司っているのが小脳片葉で、この仕組みを応用したのがめまいリハビリなのです。
 平衡機能検査をする先生ではよくご存じでしょう。バラニーの回転椅子を用いた回転後眼振検査です。これは暗所開眼で回転検査を実施して回転停止後には回転後眼振は半規管の慣性による内リンパ流動により出現します。しかし、回転後眼振は何回も行うとRD現象(Response Decline)という、眼振がでにくくなる現象を認めるのです。これは、小脳片葉を介する前庭神経核抑制とされます。
 また、遊園地にあるコーヒーカップに例えることもできます。ご存じの通り、ぐるぐる回ってめまい感や不快感を楽しむ遊具です。これも乗り続けるとめまい感などが軽減するため、そのうちにコーヒーカップに乗る意味がなくなります。
 このように、人間には「不快なことを早く止める」仕組みが先天的に備わっているわけです。これがめまいリハビリの基本的な原理になります。
 最後に、より医学的に言い換えてみましょう。
三半規管の機能に左右差が起きると、もっと奥のバランスを司る前庭神経核が左右差を起こし、回転感や眼振の原因となります。前庭眼反射が病的になると、健耳側の小脳が活動して、健耳側の前庭神経核を抑制して左右差を減少させます。これを「中枢性代償」と呼びます。この神経活動は、(1)視覚、(2)前庭、(3)深部感覚刺激(足の裏)で起こるので、この3つをうまく使うと左右差が治ります。これがめまいリハビリ(平衡訓練)です。
 めまいは寝てては治らない。医師の助言が小脳の平衡機能を高め、めまい、ふらつきを改善する。
 先生がたは「めまいがあるなら、寝ていればいい」と思っていませんか?
 私はその全てを否定はしません。でも、残念ながら寝ていても治らない患者が何割かはいますよね。どうしてだと思いますか? 小脳には、バランスの左右差を改善する力があります。
 仮に、ある種のめまい疾患で三半規管機能の左右差が10生じたとしましょう。その患者が元来持っている小脳の左右差改善力が10あれば、10−10=0と打ち消しますから、きっと寝ていても治るでしょう。
 でも、左右差が12、改善力が10だったら、12−10=2で左右差が残ります。患者は寝るよう指示されているから、さらに寝ます。でもこの人は治りません。2の左右差が依然残ったままですから。
 さらに、先生、こう考えてください。
 風邪を引いて3日間ずっと寝ていたという経験がある人は多いでしょう。久しぶりに寝床から起き上がったらどうなりますか? ふわーっという感じがしたのではないでしょうか。
これはめまいではありません。臥床時間が長いため、小脳を中心とする体平衡全てを使わなかった、一種の廃用性による平衡機能の低下の始まりなんです。
 つまり、先ほどの例で、残った左右差2を寝て治そうとすると、改善力の廃用が加わって3にも4にもなるということ。こうなると患者は「治らない負のサイクル」に陥ってしまいます。だから、慢性ふらつきの方は、年々ふらついて、終いには寝ていても、ソファーに座っていても揺れを感じるほどになります。
 ……これでもまだ「めまいは寝ていればいいんだ」と思う頑固な先生はいらっしゃいますか? 失礼ながら、先生はめまい患者に「ずっと寝ていろ」は言っていないはずです。先生が担当していた入院めまい患者がずっと寝ていて、動いても問題ないと判断した入院4-5日目頃には必ず「もう起きなさい」「自分で歩きなさい」「車椅子や歩行器を使ってもいいから」「せめてベッドから降りなさい」と言っていたはずです。
 実は、これこそがめまいリハビリの第一歩なんです。
 左右差と改善力の差が小さい人は、頑張って歩いていれば治るはずです。一方、差が大きくてふらつきなどの症状が残る人も大勢いらっしゃいます。
 先生は「動きなさい」と指示しましたが、どうすればいいか教えましたか? どうやったらふらつきが治るか教えてないと、患者は不安でいっぱいになります。言うだけではなくて、方法を教えて導く必要があります。
 めまいリハビリは自分で教えるもよし、医療スタッフにお願いするもよし。
 ここまで、主にめまいリハビリの基礎となる考え方をお話してきました。
 次からは実技をお伝えすることになりますが、実技部分はステップ5まであります。
 めまいリハビリは、医師である先生が実技まで全部覚えて患者さんに教えるのがベストな方法であることは間違いありません。しかし、保険点数も付かないし、時間もかかり、実施困難な先生も多いと存じます。
 ベターな方法としては、看護師などの医療スタッフに実施してもらい、先生は後ろから暖かい目で見守り、応援するという形もあります。拙著を買っていただいて、看護師などの医療スタッフに読んでいただく。DVDもありますので、待合室などで上映してもらい、患者さんが見よう見まねでやってみることもできます。
 手前味噌ですが、本もDVDも1000円前後です。これで患者さんが救われて、「先生ありがとう」という言葉をもらえるなら損はないと思います。是非ともご一読よろしくお願い致します。

10:00-12:00 
 耳の疾患の代表例を解説した後に、めまい治療に関して詳しく解説いたします。めまいリハビリの原理は、フィギュアスケート選手の回転後に転倒しない事と同じ仕組み。「めまいリハビリを知っていること」が、診療の手詰まりを解消する手札の一つになる。
13:00-15:00  
めまいは寝ていては治らない。医師の助言が小脳の平衡機能を高め、めまい、ふらつきを改善する。めまいリハビリは自分で教えるもよし、医療スタッフにお願いするもよし。まずは参加して自分で理解し、体得してください!!

詳細は http://www.thecochranelibrary.com

新井基洋先生
■講師
新井基洋 先生
(横浜市立みなと赤十字病院耳鼻咽喉科 部長)
<専門>
めまい、平衡
<略歴>
89年 北里大学病院耳鼻咽喉科
90年 国立相模原病院耳鼻咽喉科研修医
91年 北里大学耳鼻咽喉科病棟医
95年 ニューヨーク マウントサイナイ病院神経生理学短期留学
96年 横浜赤十字病院耳鼻咽喉科
99年 横浜赤十字病院耳鼻咽喉科副部長、
04年 横浜赤十字病院耳鼻咽喉科部長
05年 横浜市立みなと赤十字病院耳鼻咽喉科部長
<著書>
『めまいは自分で治せる』DVDブック マキノ出版 東京 2013
『めまいふらつきは目、首、足の運動で治る』 日本文芸社 東京 2013
『めまいを自分で治す10分体操』 主婦と生活社 東京 2013
『めまいリハビリ実践バイブル-めまいと不安を治す12分の習慣』 中外医学社東京 2013 、他多数


セミナー要綱
 セミナーNo
267
 開催日
2014年7月21日(月) 10:00〜15:00
 セミナー会場
スタンダード会議室 銀座二丁目店
(東京都中央区銀座二丁目6-15)
 講師
新井基洋 先生(横浜市立みなと赤十字病院耳鼻咽喉科 部長)
 分野/対象
■分野:
■対象: 医師/看護師
 質疑応答
質疑応答集(PDFファイル)
終了したセミナーの報告と開催の模様
■第267回セミナー「めまいのリハビリ(平衡訓練)を体得する」は盛会裏に終了しました。
 7月21日(月・祭)に開催しました第267回医療技術セミナー「”めまいのリハビリテーション(平衡訓練)”を体得する−明日からめまい治療の手札が増えるー袖司圈廚和燭の受講者をお迎えして盛会裏に終了しました。
 講師は、横浜市立みなと赤十字病院耳鼻咽喉科 部長 新井基洋先生にお願いしました。3月の夕刻のテレビのニュース番組「Every」を見ておりましたら、横浜でユニークなめまいのリハビリを実践している医師がおられるということで紹介され、映像では、広い会場で医師の指導と掛け声のもと、たくさんの患者さんが親指を立てて首を振ったり、頭を動かしているシーンを見て、主宰者は思わず叫んでしまいました。私が念願しているのはこういう体験・参加型のセミナーだった!と思いました。速攻、お願いしましたら、これまた速攻お引き受けいただきました。
 講義の組立は、第一限は「耳が関係するめまい」として前庭神経炎を、第二限は、同じく良性発作性頭位めまい症(BPPV;耳石による)とエプレ法等の治療法を、午後の第三限は、同じくメニエール病と水分摂取療法を、第四限は、「耳も関連するめまい、ふらつき疾患」を取り上げていただき、最後にめまいリハビリ習得の復習、でした。特に、午前中、”目線を変えた時のふらつき”と、”頭を動かした時のふらつき”に対する両手の親指を立て、顔を横に向けたり、上下に動かす7つの実技を紹介していただき、受講者の皆さんが一斉に手を上げて参加していただくシーンは圧巻でした。
 新井先生によりますと、めまいに悩む方は600〜1、000万人おられるのだそうですが、一方でめまいの診療をできる医師や医療機関は少なく、多くの医師にとっては”めまいの診療は苦手”なもので嫌われ、かつリハビリテーションをやっている医師も医療機関も少なく、その原因は保険点数がつかないことによるのだろう、ということでした。遠い北海道からこられた受講者は、近くの基幹病院では耳鼻科の縮小が相次ぎ、結局、一開業医の自分がやっている・・ので勉強に来た、と発言されました。また、受講者にも実際に体験していただきましたが、めまいのリハビリは、保険がつかないので、逆に医師だけでなく、看護師、薬剤師、保健婦さんがやれる・・のだ、ということで、新井先生は、ぜひとも広めて欲しいと2点の自著もたくさん(自腹で)お配りになられました。素晴らしい!
 めまいのリハビリは、症状を克服するためには症状から逃げずに、向かい合い、逆に闘うんだ!・・・ということで、「めまいに負けない」「めまいの孤独に負けない」「めまいは寝てては治らない」というスローガンと「症状のある方、待ってま〜す」という新井先生の明るい大きな声がいまだ耳に残っております。
 楽しく、明日からすぐに実践できそうな講義でした。
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